株式会社リガク

リガクは1951年の創業以来、X線分析や熱分析技術を中心とする先端分析装置をグローバルに展開する。研究用途の分析装置から工業向けソリューションへの拡大を図り、世界でシェアを広げている。

川上 潤社長

市場ニーズに適したX線ソリューションを世界へ

2023年度は。

「半導体、パワーエレクトロニクス、電池向け需要が拡大し連結売上高は前年比127%と過去最高を更新。半導体関連では、特にSiCなどウエハー基板向け欠陥評価装置『XRTmicron』の受注が好調で、成長の大きな柱となっている。また、戦略的な海外拠点として半導体計測テクノロジーセンターをシリコンバレーに開設し、広くユーザーの要求に応える体制ができた。電池材料向けでは、全固体電池関連の研究開発ソリューションが好調で、今後は品質管理用途での拡販が期待される。グローバル戦略の一環としてアジア太平洋地域の本部機能をシンガポールに移転、インド、上海にも新拠点を構え、周辺国の市場取り込みを見込む」

2024年度は。

「半導体関連の需要拡大は継続すると考える。今後は次世代パワーエレクトロニクス材料などのソリューションにも力を入れていく。また、台湾に拠点を設立、半導体関連顧客の取り込みや顧客サポートに注力する。受注増に伴う生産体制強化では山梨工場の拡大も進め、生産能力の倍増計画が始動する。市場全般においては分析装置の自動化が加速し、ファクトリーオートメーションだけでなく、新材料開発におけるラボオートメーションの需要も増えると予想。製品軸でものを考えるのではなく、市場から見たニーズに合致したソリューション提供をグローバルに行っていく」

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